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志の輔らくご in ACT 【出演】立川志の輔@赤坂ACTシアター


立川志の輔独演会、ACTシアター3日公演の最終日。1300人キャパのACTシアター、満員。立ち見も出るほど。3日で4000人は集めたのではないか。落語独演会のキャパシティーじゃないよ。凄すぎ。
一旦チケット売り切れが出た後、ひょっこりチケットぴあのサイトを周遊していたら赤丸空席マークがついていたので、とった。そしたらなんと前方席のど真ん中。ラッキー。やたらいい位置で観る。
まず最初は、新作落語、「異議なし!」マンションの自治組合の人が集まって(といっても、13世帯のマンション、うち集まったのは4人だけど)、防犯対策の相談。北板橋ヒルズ、というマンションのネーミングが可笑しい。セキュリティー会社の営業を呼んで噺は進む。でも彼らの話はどんどんそれていって、、って感じの噺。オチは今ひとつだったけど、登場人物の話の逸れっぷりが面白くて、笑ってしまう。
続いても、新作の「みどりの窓口」。最初JRに対してちょっと毒を吐くマクラから始まって、スムーズに、本編に。みどりの窓口に次々変な客が現れて、疲弊する窓口の担当者。居酒屋で文句を言って、、、で、面白いオチ。やたらよくできた噺で、これ、作ったの?とびっくりする。でもどこか、既視感がある。
家帰って調べてみたら、清水義範の同作を落語にしたものだったらしい。
この作品、清水義範の傑作、「バールのようなもの」に収録されていて、多分大学生か浪人生くらいの時に読んでいます。
清水義範は高校の頃にものすごくはまって、神保町まで行って、初期の朝日ソノラマ文庫(これが傑作いっぱい)買い集めていたものです。で、学校行く電車の中でソノラマ文庫読んでいて、あいつは文学青年ぶっていつも電車で本読んでいるけど、絵入りの本を読んでやがった、と、一時学校の(ごく一部で)話題にされた。ああ、なんだか懐かしい。
話がそれた。
でもかなり上手に原作をアップデートしているよなぁ。原作読んだのが昔すぎるので記憶が曖昧だけど。
で、中入り20分を挟んで、この日の大ネタは、「柳田格之進」。
調べたら、ちょうどほとんど1年前に、立川志らくで観ているネタ。1時間越えの熱演で、格之進が出世して、番頭と会ってからの、娘の扱いがWikiなどにいろいろ出ている流れと違って、娘が、非常にいい形で関わってくるように演出が変わっていた。なるほど、そういう演りかたもあるのか、と、膝を叩いた。
また、柳田格之進が、やたら間のある人間の演出で、落語で長時間の沈黙、会場もしーんとする、という独特の緊張感も味わった。
終わった後、震災の後、やるようになったとのことで、こないだ銀座でもやった、観客全員との一本締めでおしまい。気持ちが引き締まる。
気付いたら2時間45分くらいたっていた。
新作2本に古典1本。ずっと引き込まれっぱなしでした。志の輔、本当に落語が上手い。「ためしてガッテン」だけ観ていてはわからない。でも、これだけお客さんが集まるんだから、みんな知っているんだなぁ。
というわけで、本日の演目。

写真ぶれていてすみません。人がいっぱいで。。。
落語の面白さと奥の深さを堪能した。大満足です。