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「夜のピクニック」恩田陸 新潮文庫

夜のピクニック (新潮文庫)

夜のピクニック (新潮文庫)

歳をとるに従い青春小説を素直に読めなくなってきているのだけど、これは素晴らしい。文句のつけようがない。主人公男女の設定は、ちょっぴり現実離れしている。けど、彼らにからむ友人達の優しさや青い熱さが、ものすごくリアルに丁寧に描かれていて、途中からは一緒に歩いている気分にすらなってしまう。また、ずっとかたくなだったものが、すっとほどけていく瞬間が、実に鮮やか。
なんとなく積ん読にしていたのだけど、読み始めたらもう一気でした。
参りました。確かに名作です。