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クルミクロニクル1周年記念ワンマン 「Prismic Step」@渋谷WOMB


ついにやってきたクルミクロニクル1周年ワンマン、渋谷WOMB。彼女の敬愛するさよならポニーテールからも花束がきていた。
どれくらい埋まるだろうとどきどきしながら入場したら、すでにかなり後ろの方まで埋まっている。
招待客っぽい人も多かったけど、300人近くはいたのではないか。フロア的にはちょうど踊れるくらいのほどよい入り。
渋谷WOMB、円山町ラブホ街のさらに奥の方にある(なんかラブホ増えてないか?)。
中は吹き抜けになっていて、異様に高い位置にミラーボールがある。この日はカメラも大量に投入されていた。
ライブは「KITTY」からスタート。ライトセーバーを操るクルミクロニクル。彼女を初めて生で観たのは、去年の夏か秋からだろうか。とりあえず泣く、というキャラクターは変わらないが、立ち直る笑顔も早く、パフォーマンスも別人のように堂々としている。
PioneerのDJ卓があって、いったいどう使うのだろう、と思っていたら、なんと本人自らヘッドフォンをして、新曲を披露。このあたりから音響もこなれてきて、会場ガン上がり。
さらにはなんとDaft Punkの「One More Time」のカバーなんて演る。普段フロアでこの曲演られると、問答無用でキレる狭量な自分だが、クルミクロニクルバージョンは、この曲にキュートさを与えるという奇跡を起こしてしまう。うーん、すごい。どうせなら今度は「Give Life Back To Music」あたりを、なんて勝手なこと思ったり。
後半のMC、「私のプロデューサーさんが過去にプロデュースしたアーティストと私を重ねる人がいて、私は私なのに、と思ったり(もちろんそのアーティストは大好きなんですけど)」と、泣きながら、正直な気持ちを吐露する。
この瞬間をもって、クルミクロニクルという個人は開放された。
切実で率直なMCを聴きながら、今日この日集まっていた良心的な音楽リスナーと思われる観客のほとんどは、皆、過去とクルミクロニクルを切り離してとらえることになるだろう。それこそ本当に新曲になぞらえて、Prismic Step(いやPrismicなんて英語無いと思うけど)が始まったと言っていいかもしれない。
強い。彼女は強い。感動とともに、気持ちを新たにする自分もどこかにいた。まさか10代の女の子の発言にこんなにも心揺さぶられるとは思わなかった。
アンコールは3回におよび、ダブルアンコールでは、本人作詞の新曲も。ストレートすぎるいかにも今どきの娘らしい詞は、あまりに素人くさいが、それを嫌み無く聴かせるのが彼女の魅力なのかもしれない。
最後は、何度目かの「輝け空色少女」。
受験生のため、しばらくライブ活動はない模様。
しかし「忘れられないようにいろいろ考えている」とのことで、2年目以降の彼女の活動に、大いに期待しています。


それにしてもWOMB、昼間でもリピドーの臭いが抜けないし、吹き抜けのフロアは反響が少し気になるけど、やっぱり音はいいよね。