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JRA 笑福亭鶴瓶落語会 東京公演@赤坂ACTシアター


今年からスポンサーがゆうちょからJRAに変わった。なんちゅう落差。しかしどちらもCMキャラクターを違和感なくやってしまう笑福亭鶴瓶という人はやはりすごい。
そして、なんとACTシアター初のA列獲得。1300人入るACTシアターでも、わずか15席ほどしかない席。
周りの人もあまりの近さに驚きの声を上げている。
時間通り鶴瓶師匠登場。高座の幕の前で鶴瓶噺。近っ。約40分。タモリに「自開症」と言われた、と言う噺から、どんどん笑いを広げていく。
あー、先週の家族に乾杯観ておけば良かった。
で、1席目は「宮戸川」。この噺、鶴瓶師匠はよほど好きなのだろう。あっという間に終わる。
2席目は「オールウェイズお母ちゃんの笑顔」。今まで鶴瓶噺などで語られてきた母親との微笑ましいエピソード。落語というより、ほとんど漫談なんだけど、サゲをきれいに仕上げていた。素直にいい噺。JRAだから、競馬のエピソード入れたのかな。
で、仲入りを挟んで、ラストは「山名屋浦里」。これも二年連続。なぜ同じネタを二年連続で演ったかというと、これ、今年、中村座が歌舞伎にしたらしい。それでブラッシュアップしたバージョンを披露ということだったみたい。
というわけで、去年も聴いているわけだけど、噺の流れは当然知っているわけで、どうしたらこのネタがさらによくなるのかなぁ、と、考えながら聴いていた。
ラストの方がかなり練り直されていて、うーむ、これは悪くないなぁ、とうなった。
前半の山名屋での江戸留守居役と、浦里との出会いのあたりをもう少しふくらませたら、そうとういい噺になるのではないかなぁ。あとさらに細かいことを言うと、宴席でのシーンにさらにケレン味も加えたら、面白くなるはず。
あと、「ら」抜き言葉は江戸を舞台にした落語では、使わない方がいいと思う。
40分くらいと言うのも少し短い。
ラスト、師匠がお客さんと育てていく噺、と言っていたけど、こういう、吉原を舞台にした新作落語が現代にできていくというのも面白い。
去年は正直物足りないかな、と思ったけど、こうやって年々積み重なっていって、新作落語ができていくというのもいいのかも。
と、落語ど素人が、偉そうな事を言えてしまうのも、まぁ今芸能界の人気番付なんかとったら、老若男女からベストにあげられるであろう、鶴瓶師匠の人柄の所以でしょうね。

終わった後、通路で、警護に護られながら楽屋に向かう大物女優さんをみかけてびっくりした。いや当然来ていておかしくない人なんだけど。