ケン・ローチ監督の初期作「ケス」。IVCにより、ブルーレイ化された。
やっと観る。
主人公は盗みは働くし、嘘はつくし、決して褒められたものではない。でも、それは彼自身が持って生まれた性なんだろうか。いや違う。もっと周りを見つめろ、現実を見つめろ。ずっと観る者に何かを問い続けている。
教室で、活き活きと鷹の飼育について語る彼のまなざし、数少ない活き活きとした少年の描写に、真実があるし、容赦の無い、突き放したラストもまた、真実。
50年前の作品。
重くて冷徹、でもどこまでも暖かいケン・ローチの視点は、一寸もぶれることなく、曇ることなく、貫かれている。
月曜日から、震えました。