The workers are goin’ home

SEのブログです

日曜日

横浜に出て、蕎麦を食べ、喫茶店でアイスティーおかわりしてもまだ13時。

 

さてどうするか、と、ふと思い立ち、桜木町kino cinemaで、「コーダ」を鑑賞。

サブタイトルがどうにもひっかかってしまうのだが、それは配給会社の問題。

主人公がtalentedであることに気づく過程が少し弱いかなとは思ったが、とても丁寧な作品。

 

あと、聴覚に障害を持つ家族が、性に対してとても貪欲であるところが描かれている。

 

そうなんだよな。

 

こういうことについては、なかなか表現が難しい。でも一つ想い出がある。

 

昔、視覚障害者のための点訳や、朗読をしていた時に感じていたのは、彼らが、とにかく、恋愛(あるいはもっと生々しい)や性の事ばかり話すこと。

それもいいけど、もっと文学とか映画、文化的な話をしようよ、と言いかけて、そうだ、皆、触れることの出来る文化が、少ないのだ、と気づいたのだった。

他にやることが浮かばない。できることが少ない。そもそも機会がない。

コミュニティーも限られるし、閉鎖的な環境を強いられる。

だから性的なことが共通の話題になるのか、と思った。目が見えなくても、耳が聞こえなくても、性行為はできる。

良い悪いではもちろんない。

生活面での制度設計は徐々に整ってきているし、人は皆、同じ背景を持ち、対等であるべきなんだけど、文化体験への深度について、機会が少ないことによる反動については、もっと考慮したいなと思ったものだった。

 

昔話を思い出したのでとりとめなく書いてしまった。

 

つまり、いい映画だった。

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