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「五年前の忘れ物」益田ミリ 講談社

五年前の忘れ物

五年前の忘れ物

漫画家、益田ミリさんの小説集。東京堂にサイン本が売っていたので買った。
家に帰って一気に読んだ。
掌編集といってもいいくらいの短い小説が並ぶ。ほとんどが30代以上の女性を主人公にしている。
小説の技術は、素人でも明らかに分かるくらい稚拙(すみません)。
作品がそれぞれ短いので、なかなか情景も浮かべにくい。でもところどころ、男性でも共感してしまうところがあり、なかなか楽しめた。
帯などでは性的な描写を売りにしているように見えるけど、それ以外の、なんでもない夫婦やカップルを描いた作品の方が作者の持ち味が活きているように思えた。「セックス日和」なんて、タイトルは冴えているのに、中身はちょっと拍子抜け。悪くはないですが。
個人的なことですが、短編集とはいえ、小説を一気に読めたのが久しぶりだったので、なんだか嬉しくなったのでした。