「帽子男」「五万節」「謹製イロイロマンガ」上野顕太郎 エンターブレイン ぶんか社

帽子男 (BEAM COMIX)

五万節 (BEAM COMIX)

謹製イロイロマンガ

濃厚にして過剰すぎる絵とギャグで、日本有数のコストパフォーマンスの悪い仕事を長年続けている、うえけんの単行本が一気に出た（もう２ヶ月以上前だけど）。
「帽子男」と「五万節」は過去作品の復刊（と一部新作と未収録作）。
まずは「帽子男」を読了（再読）。何かから逃げ続けるハードボイルドな主人公。次々繰り出される下らなくもハイセンスにしてバラエティー豊かなギャグの数々。２０年前の作品とは思えない斬新で新鮮な笑いを提供してくれます。スクリーントーンを使わないこだわりの絵も、いかにも効率が悪そうで、うえけんらしい。
ちなみに町田に住んでいたらしく、町田近辺の風景が絵に出てくるのも、初刊当時（やらモーニング掲載時）は楽しんだものです。
「五万節」は、最初の３ページ立ち読み可能にしておけば、一気に売れてくれるのではないか。半ば狂気（凶器）のような作品が冒頭を飾っている。狂喜。
「謹製イロイロマンガ」は、これからじっくりゆっくり読みます。最初の麻雀パロディに既にヤラレてますが。

もっと評価されて、知名度が高くなってもおかしくない漫画家だと思います。

そういえば昔（高校生くらいの頃）モーニングにハガキ出して、帽子男テレホンカードもらったんだよなぁ（不確かな記憶）。
実家に残っているかな。