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「月光ゲーム」有栖川有栖 創元推理文庫

月光ゲーム―Yの悲劇’88 (創元推理文庫)

月光ゲーム―Yの悲劇’88 (創元推理文庫)

「女王国の城」が面白かったので、15年ぶりくらいに読み返す。初読時の感想は、確か登場人物の区別がつかなくて誰が犯人だろうがもはやどうでもいいよ、というネガティブなものだった記憶が。
再読してみても、そんなに印象は変わらなかった。のっけから同世代の人間を17人も登場させるなんて、さすがに無理がある。登場人物は完全に記号化され、男と女の区別すら途中からどうでもよくなってしまう。
火村シリーズもそんなに好きではなく、過去有栖川有栖で良いと思ったのは「双頭の悪魔」だけだったのだけど、やっぱり自分とはそんなに相性がよくないのだろうか。
その中でも本作は青すぎで、まぁ有栖川有栖にもこんな時代があったんだなということで。