The workers are goin’ home

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「GOEMON」@シネマイクスピアリ

ポイント貯まったので無料。
いやー、無料だったのだし文句を言う筋合いも無いのかもしれないけど、とにかくひどかった。
BGMがうるさくてセリフが聴き取りづらいのもまず悪いが、ストーリーはまるで分裂しており、単なる要素の寄せ集め。大枠というものがない。時代考証をわざとむちゃくちゃにするのは全然構わないけど、物語としてはちゃんと辻褄があうように成立させてほしい。
CGも中途半端。月をバックにしたり蛍の光を強調したり、どうやら光の使い方にこだわりがありそうだけど、かなり安っぽい作り。操作のできないプレステ3を観せられているよう。
主人公の江口洋介のキャラクター設定もよくわからない。母親を殺されてしまった子供に対し(元はと言えば五右衛門が盗みをしたから悪い)、「お前が弱いからだ」と言ったかと思えば、ちゃんと子供が仇を取ったら、「お前の母親は復讐は望んでいない」と暴力を振るう。なんじゃそれ。霧隠才蔵を救うシーンでまだるっこしく人込みをかき分けて秀吉に殺させたかと思えば、その後のシーンでは、ぴょんぴょん跳ね回って人をぶった斬りまくる。だったら飛んで行って助けろよ。
結局世の中を平和にしたかったのか、単に自分が復讐したかっただけなのか。。。いずれにせよ、人殺し過ぎ。

朝鮮出兵だと意気込む秀吉のボディーガードにチェ・ホンマンを使うというのも悪趣味に思えてならない。

で、まだ終わらないのかよと突っ込みながら観ていたら、え、それで終わり?という終わり方をする。あっけにとられる。

面白くない映画はいろいろあると思うけど、腹の立つ映画というのはそうそうない。ある意味、貴重な作品を観たのかもしれない。自分にまだ怒る気力が残されているとは思ってもみなかった。

でも、こういう作品が好きな人ってのも、少なからずいるのだろうな。