The workers are goin’ home

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「ソラニン」@シネマイクスピアリ


あえて原作を読まずに観に行ったのだけど、劇場で流れていた予告編でストーリーのほとんど全てを把握してしまったので、わかりきった筋を確認に行くかのような作業的な感覚に陥った。
そして予告編以上のものは、残念ながら無く、淡々と日々は過ぎ、人は亡くなり、主人公はギターを持つ。淡々としすぎていて、何の感情もわかない。
役者は、皆、好演。宮崎あおいは輝いているし、近藤洋一サンボマスター)も、桐谷健太も、伊藤歩も、実によかった。
アジカンが曲をつけたという、「ソラニン」、素晴らしいメロディーだった。
ライブのシーンは、もう一度観たいかもしれない。ああやっぱりライブっていいな、と思える臨場感。
でも、なにも、残らなかったんだよなぁ、不思議なくらい。
うーん、特に不満もないんだけど、映画を観たという満足感も、残念ながら得られなかったのでした。


で、家に帰って、原作を読む。

ソラニン 1 (ヤングサンデーコミックス)

ソラニン 1 (ヤングサンデーコミックス)

ソラニン 2 (ヤングサンデーコミックス)

ソラニン 2 (ヤングサンデーコミックス)

あれ、いいじゃないか、これ。
登場人物の心象風景が、複数の視点から、丹念に描かれている。みんなキャラクターが立っているし、よくできた、青春群像劇になっている。
映画は、セリフに至るまで、ものすごく原作に忠実に作られているのだけど、肝心の所を端折ってしまっていたり、変えてしまっている感じだなぁ。それに、映画と漫画では、表現方法が違う。コマ割りのように、そのまま作っても面白くない。行間をどうやって観せるかも、重要だよなぁとしみじみ思った。