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「I'LL BE BACK」AIRA MITSUKI

I'LL BE BACK

I'LL BE BACK

そんな中、去る29日に活動休止前ラストライブを行った、AIRA MITSUKIの、おそらく(この名義では)最後となるであろうアルバム。
ライブでもちょっとしたトラブルがあったらしいが、その日、自分は現場にはいなかった。
デートピアと付き合うのは、もうSAORI@DESTINYで十分だという思いと、お金を払ってまで、切ない気持ちを味わいたくない、という気持ちが複雑に絡み合っていた。
彼女はまだテクノポップというジャンルで、アイドルなのかミュージシャンなのか境界線の曖昧な音楽が商売として成り立つのか未知数な2007年に、それなりに華々しくデビューした。
その音楽はもう、完全にPerfumeのパクリ、としか言えないものであった。しかしどこか、彼女の意外と不器用なキャラクターも相まって、それなりに独特の魅力を持つものだった。自分もなんだかんだで、かなりのライブに足を運び、音源も律儀に揃えてきた。
それなりに人気を確立し、O-EASTレベルでのライブを成功させ、ファンクラブまで発足した。
しかしコンセプトは少しずつすれ違い、残念ながら迷走が続き、それなりに波のあるときにぶち上げたDJ活動も頭打ち、ライブもだんだん演るハコが小さくなり、ついに活動休止となってしまった。
音楽そのものは決してつまらなくなったわけではなく、このアルバムもそれなりに聴かせてくれる。これを完全無視してしまうと言うのも、メディアはちょっと冷たいんじゃない、と言いたくなってしまうくらいの出来ではある。
しかし、曲名に「Butterfly」や、「I still love you」など、もはや冗談では済まされない自虐性があって、聴いていてちょっと心苦しくなってしまう。彼女はどこかで時間が止まってしまったのかもしれない。いや事務所が悪いだけかもしれない。真実はいつも不透明だ。デートピアとはそういう不思議な事務所(と音楽集団)だった。
ラストアルバムを出せただけ、まだSAORI@DESTINYよりは幸せだったのかもしれない。でも、なんだかやりきれない思いが残ってしまう。