The workers are goin’ home

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「松ヶ根乱射事件」@テアトル新宿

時間がひょっこり空いてしまったし(単なる現実逃避)、新井浩文出てるから一応、と期待せずに行った。
田舎の下流社会の閉塞感やどうしようもなさが、反吐が出るくらいにリアルに描かれており、観ていてちょっときつくなるんだけど、役者がどれも見事にはまっている。キム兄は、あんた素でしょって言いたくなる怖さだし、三浦友和は貫禄の怪演っぷり。新井浩文は、いままでなかった役どころだけど、最後のほうのすわった目つきが、やっぱり只者ではない。
で、なによりキていたのが、川越美和。いつのまにこんなルックスも空気もやばい人になってしまったのだろう。ちょっと悲しいくらい。なんか、演技を超えていた。
しかし、痛すぎるなぁ。あってほしくない、こんな人たちいてほしくないんだけど、現実にありそうで、最後まで、全然笑えなかった。まともでいたい人、まともと思っている人ほど最後におかしくなってしまうってのも、なんか重い。
なにも90年代に設定しないでも、2006年(2007年)の物語でも良かった気がするけど。
うーん、でも脚本も映像もよく出来ている。いかにも映画っぽい。観てよかった。思わぬ拾いものでした。