The workers are goin’ home

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「トウキョウソナタ」@シネマイクスピアリ

会社をリストラされたことを家族に言えない父親、というのはやや紋切り型でもあるのだけど、香川照之が自然で説得力のある演技をみせてくれる。
小泉今日子演じる母親も、二人の息子も何かを抱えている。東京のありふれた、あやうい家族の物語。
すべてが破綻する寸前、それぞれを襲った非日常の出来事を経て、家族は日常へと戻り、ラストでささやかな希望をみる。
いろいろな場所で撮影された(であろう)下町でも、都会でも郊外でもない、どこにでもある東京の断片ひとつひとつが、リアルに迫ってきた。
ラストシーンには、静かに心揺さぶられました。これは、傑作ではないでしょうか。観る人の世代、背景、境遇によって評価が違うのではないかと思うけど、そんなこと言ってたらきりないか。個人的にはここ数年観た中でもベストクラス。


しかし体脂肪計のタニタは、企業イメージを悪くしたんではないか。