The workers are goin’ home

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「舟を編む」@109シネマズグランベリーモール


映画久しぶり。
「ペダルダンス」を観たかったのだけど、渋谷まで行く気力が起きず、こちらに行く。公開から日数がたっているので、空いているだろうとのんびり行ったら超満員。あやうく満席で観られないところだった。
原作は三浦しをんの、本屋大賞受賞のベストセラー作品。
出版されたとき、読んでみようかな、と思ったのだけど、すぐに売れてしまって、なんとなくひねくれてしまい原作未読のまま。
出版社の窓際、辞書編集部に異動してきた、真面目で口下手な馬締君(松田龍平)を主軸に据えた、長年に及ぶ物語。
辞書が完成するまでを丹念に描くという、着眼点がまず素晴らしい。不器用な主人公の成長をダイナミックにとらえた物語でもある。
共演のオダギリジョー宮崎あおい(登場シーンが鮮やか)もとても良かったし、何より渡辺美佐子八千草薫小林薫加藤剛といった大ベテラン陣(よく揃えたものです)が安定の演技。
原作がいいというのもあるのだろうけど、脚本も丁寧で、地味な内容なのに飽きることがない。
石井裕也監督の意外な器用さが活かされた、とても良い作品だった。