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「容疑者Xの献身」東野圭吾 文芸春秋

やっと読めた。あらゆるミステリベスト10を総なめにしたうえで、直木賞というのもすごいですね。本当に見事な作品。がちがちの論理で固めておきながら、小説としても成立している。ラストはちょっとできすぎな気もするけど。
この作品が「本格か」などとあちこちで論議されているようだけど、素人には難しいことはわからず。素直に面白い小説だったので、満足しています。
追記:
毎日新聞から引用:
直木賞選考委員の阿刀田高さんは、東野作品について「人間が描かれているかどうかについて激しい議論になった。しかし、特徴的なトリックを上手に作品化し、推理小説として優れている。完成度も高い」と話した。』
とのこと。いまだ「人間が描かれている」ことが議論の要件になっているのか。まぁ直木賞だから仕方ないか。人間なんて不在でも小説は成立するし、優れた作品もあるのに。