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面影ラッキーホール【GUEST】加護亜依/ECD/狂うクルー/DOKAKA@Shibuya O-EAST

昨日ライブを観ているとき、ふと、そういや今週どっかで面影ラッキーホールがライブ演るんだよなぁと思い出した。調べてみたらなんと今日。疲れ果てていたのだけど、どこに残っているのかわからない力を振り絞って、行ってきた。
最初に登場は狂うクルー。「何故呼ばれたかわからないんですけど」と言い放ってから、演奏。CDは見かけたことがあったので名前は知っていたけど、音を聴くのは初。インストだった。ホーンまで飛び出して、なかなかのパフォーマンス。
続いてはECD。DJはイリシット・ツボイ。あれ、イリシットさんって、何度かライブで観たことあるけど、こんなにアグレッシブなステージしたっけ、と思うくらい、煽る煽る。割と淡々とライムを刻むECDも苦笑いしながら、悪のりする。あっという間のステージだった。
そして大して間を置かず、サイドステージでDOKAKA。名前も知らなかった。これがなかなか驚きののパフォーマンスで、自分の声をその場で多重録音して、ゼルダの伝説やら、スーパーマリオのBGM、さらには渡る世間は鬼ばかりを独りで演奏(ベースやらハイハット、スネアやらを、重ねて口で表現)。面白かったのが、サザンやらMisiaの曲が同じコード進行でできるってのを証明した曲。面白い。最後の方はネタ切れしかかっていたけど、世の中広いな、と驚いた。レッドカーペット出られるんじゃないか、とも思ったが、なんとビョークのアルバムに参加したこともある、キャリアのある人らしい。失礼しました。
で、加護亜依加護ちゃんを生で観る日が来るとは思ってもいませんでした。しかもこんなステージで。いったいどんな曲歌うんかいな、と思ったら、6月に出たという新曲を披露。CD出していたんですね。YAHOO!ニュースに携帯をタクシーの運転手に海に捨てられた話を取り上げられてしまった、など、ちょっとしたMCつき。2曲だけ歌って、退散。


最後は面影ラッキーホール。メンバー全員、マスク着用で登場。Sinner-Yang に至っては、防護服。イントロのあと、おもむろにACKY登場。のっけから「私が車椅子になっても」で、物語世界に引き込む。「今夜、巣鴨で」「あんなに反対してたお義父さんにビールをつがれて」「あたしゆうべHしないで寝ちゃってごめんね」などなど、濃厚な音楽を展開。ACKYのメタボ全開を強調するピンクのスーツもまぶしい。
音楽はもちろん素晴らしいのだが、ACKYのMCも冴え渡る。録音して聴き返したかったくらいです。以下、覚えているものを列挙(いずれも記憶に拠っているので大意)。
・コールアンドレスポンスを煽り、「タバコ!」といったあと、「ま、タバコくらいならいいけどね」
・さらには「海に携帯捨てられた!」「本当かな?」といったコールアンドレスポンスまで。いやらしいまでの加護ちゃんいじり。
・客の入りがよくない(O-EAST6−7割くらいかな)ことを「これが現実ですよ」とぼやく。
・「コブ○ロしか聴かない、そんな人生もあります」。
・「あたしだけにかけて」の前に、「このタイアップ(『夏のあらし!』)で人生変わると思った」「何も変わらなかった」「印税全然入ってこなかった」などと愚痴り、さらにはアニメの第二期のタイアップを、「『相対性理論』の『よくしまるあ○こ』にもってかれた」。と暴言。
・客席からの声かけには、一貫して、「話しかけるな!」と怒鳴り返す。
いやー、すごいステージだった。アンコール前は「パチンコやってる間に産まれて間もない娘を車の中で死なせた・・・夏」「俺のせいで甲子園に行けなかった」で、アンコールは、「コレがコレなもんで」と、「東京(じゃ)ナイトクラブ(は)」だったかな。観客を煽りまくった末、最後はブリーフ一丁になっていた。
すごいな、と思うのが、無茶苦茶に歌っているように見えて、きちんと歌詞が聴き取れ、その物語世界が浮かび上がる歌声と、それを支える的確な演奏に、美しいメロディー。
たった数行の詞で、時には残酷すぎる現実の苦みと痛みを描ききる。生理的に受け付けない人もいるであろう世界観ではあるけど、ACKYは、今更言うまでもないですが、希有な才能の持ち主だと思います。
女性客が割といたのが、ちょっと意外。