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「息もできない」@シネマライズ


シネマライズ、火曜日は1000円。二階席で観る。
冒頭からいきなり、殴る蹴るの暴力シーン。主演、監督は、まだ若い、ヤン・イクチュン。なにかやらかしそうな、不穏な眼をしている。
女子高生、キム・コッピ(ものすごく魅力的!)も、いきなり殴られます。女子供であろうが、容赦ない。
そんな最悪な出会いをした2人だけど、何か通じるものがあったのだろう、その後も交遊は続く。
延々と、断ち切ることの出来ない暴力の連続。あくまで虚勢を張り続ける2人。いったい、何と戦っているのか。孤独か、貧困か、退屈か、何をしても消すことの出来ない痛みか。
ひたすら、まさに、息もできない(原題は「クソ蠅」らしいけど)ほどの緊迫感が続いて、圧倒される。
終盤、2人が漢江の岸辺で寄り添うシーンには、こみあげてくるものがあった。
参った。
カタルシスはありません。でも、傑作です。