The workers are goin’ home

SEのブログです

井上陽水『40th Special Thanks Live in 武道館』@日本武道館

ナゴムレコード系ミュージシャンとともに、自分の思春期の人格形成に大きな影響を与えたのは間違いない、井上陽水のライブを観に行く。陽水のライブ観るのなんて、何年ぶりだろう。10年ぶりくらいではないだろうか。


昨日BRAHMAN観て、今日武道館に来ているような人などいるまい、と内心思いながら、九段下の駅を降りる。
観客、年齢層高い。自分が一番年下なのではなかろうか、と思ってしまうくらい、中高年でいっぱい。
ステージサイドの安い席で観る。しかし武道館の席が徐々に埋まっていく様は、他のライブハウスなどでは味わえない、独特の高揚感がある。やっぱり武道館は、特別な場所だなぁ。座席狭いけど。
18時40分頃、井上陽水登場。座席が座席なので、斜め後ろから観る感じ。でもいいのです。「新しいラプソディー」「嘘つきダイヤモンド」で始まる。この時点で、ああ、やっぱりライブきて良かった、と思えてしまう。その後も、「とまどうペリカン」「Make-up Shadow」「飾りじゃないのよ涙は」など、名曲を次々と連発。
で、個人的に大好きな「心もよう」も披露してくれる。この曲、確か73年の発表。自分が生まれる前の曲。まさかこの曲を演奏してくれるとは思っていなかったので、嬉しい。
さらに忌野清志郎との共作「帰れない二人」で泣かせ、玉置浩二との共作、誰もが知っている「ワインレッドの心」で、しみじみさせてくれる。
他にも、高校時代に初めて作ったという曲をMCでちょっとやってみたり、「招待状のないショー」「氷の世界」(これも生まれる前発表の曲。初めて聴いたときは月並みながら、激しく衝撃を受けた)「最後のニュース」をはじめとして、素晴らしい楽曲を、素晴らしいバックバンド(何せRie fuや、我那覇美奈がコーラス参加、ギター今堀恒雄に今剛、トロンボーン村田陽一、さらには弦一徹ストリングスですからね)とともに披露。うわまだこの曲があった、と、驚きやら感動の連続。
アンコール前は、もはや普遍性を獲得した「少年時代」で、締め。
アンコール、「Happy Birthday」演って、メンバー紹介の後「夢の中へ」。ああ、これも陽水だった。そして、歴史的名曲「傘がない」(この詞も、最初聴いたときにはぶちのめされた。今こそ聴かれるべき曲)。
最後は、しっとりと、「いっそセレナーデ」。
ああ、もう完璧。欲を言えば新曲も聴きたかったけど、これ以上の贅沢は言うまい。
陽水の歌声は伸びやかで艶にあふれていた。今でも進化している。
約2時間10分、40年を総括するにふさわしい、素晴らしいライブだった。