- 作者: 歌野晶午
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/01/12
- メディア: 新書
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各章ごとに、引き伸ばしようによっては長編にもなりそうなネタ(いや、まぁ馬鹿馬鹿しいトリックばかりなのですが)を惜しげもなく連発。さすが、気前いいです。
殺人者たちの正体を含め、全体の驚きはさほどのものではないけど、微妙な空気漂うラストまで、まったく飽きることない。
45歳のオトナの書く小説とは思えない。いや、オトナだから書けるのか。皮肉に満ちた社会派ミステリーで、とにかく素晴らしい。「世界の終わり..」「女王様と私」の発展系。現代をあえて類型的に描こうとして、行き着く先ここまできてしまったのではないか。今年のベストの1つは早くも決まったな。
講談社ノベルス、わけのわからんガキの本ばかり出してないで、もっとこういうレベルの高いミステリーを出して欲しい。書ける人がいないのか。