The workers are goin’ home

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土曜日

109シネマズグランベリーパークで、是枝裕和監督、坂元裕二脚本の「怪物」。

冒頭数分、すぐに世界に呑み込まれる。

精緻にして緻密、超絶技巧の脚本、俳優の演技、映像、全てが高次元・多層的に絡み合い、映像作品として新しさすら感じる領域に達している。

これは確かに、予備知識なしで観た方が良いかもしれない。

既に世評の出ている今ではなかなか難しいことではあるし、カンヌに出品した時点で、ある程度のネタバレは承知なのだろうけど。

とにかく言えるのは、観る人によっては徹底的に受け付けないであろう、でも人によっては折に触れて思いを馳せるであろう、圧倒的な作品。

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唯一、脚本が緻密すぎて、余白が若干薄まってしまった感覚はあった。

まぁ、この映画については、他との比較とか、他者の評価とか、あまり意味がない、気にする必要がないように思う。

気の早い話、このコンビでの次の作品を心待ちにしたい。

自分が生きているうちにそれが叶うかは分からない。

 

あと、公開初日の昨日、金曜日は日本中嵐で、多くの人が映画館に訪れる今日は、嘘のように晴れ渡っていたのは、奇跡は真実の積み重ねで起きることの備忘として。